熱帯魚を水槽へ移し替える際に気をつけなくてはならないポイントを解説しています。
熱帯魚を水槽に入れる際には、熱帯魚の入っている袋の水を水槽の水温と同じにする必要があるため、購入した熱帯魚は袋ごと水槽に30分くらい浮かせておく必要があります。ところが熱帯魚輸送用のビニール袋は、小さな水槽に浮かせるにはいささか大きすぎることがよくあります。
そこで、まずはスーパーで売られている行楽用のできるだけ大きなプラスチック製のコップを用意します。熱帯魚輸送用の袋はたいてい輪ゴムで留められていますので、これを外し、中の水を半分くらいコップに注ぎ、コップの中に熱帯魚が流れ込んでいないことを確認してからコップの水は捨ててしまいます。
こうして熱帯魚が入っている袋の封を開け、空気と水を減らしておくと、小さな水槽にも余裕を持って浮かせることができます。そのまま水槽の水に浮かせて30分ほど放置したら、今度は水ごと熱帯魚をコップに移し、そのコップに水槽の水を少しづつ加えながら、時間をかけてゆっくりと水槽に放してあげます。
これは水合わせと呼ばれるもので、酸性やアルカリ性、あるいは軟水や硬水といった水質の変化によるショックを緩和してあげるための処置です。特に水質の変化にデリケートなクラウンキリーやカージナルテトラ、チョコレートグラミー、ポポンデッタなどは、できるだけ時間をかけて慎重に水合わせをしてあげてください。
なお、新しく熱帯魚を追加すると、すでに先に入れてある熱帯魚にいじめられてしまうことがあります。このため、新しく入れる熱帯魚は少し大きめの個体を選んだり、グッピーの繁殖用として販売されている産卵ケースに数日ほど入れておいて、環境に慣れた頃に放してあげると安全に仲間入りさせてあげることができます。