熱帯魚や水草を水槽に入れる際に気をつけておきたいポイントを解説しています。
セットしたばかりの水槽に熱帯魚や水草をいきなりたくさん入れるのはよくありません。水槽内の調和は、熱帯魚、水草、濾過バクテリア、光、エサのバランスが大切で、どれかひとつが多すぎても、うまく調和が保てなくなります。
セットしたばかりの水槽で最も足りないのは濾過バクテリアです。ここに熱帯魚をいきなりたくさん入れてしまうと、エサに含まれるチッ素分が毒性の強い状態のまま増え続けることになり、熱帯魚の生命が危険にさらされてしまいます。
また、水草をいきなりたくさん入れれば、水に含まれる一部の成分だけが欠乏することで水草の生育に異常をきたし、これがやがて水槽全体に悪影響を及ぼします。
ひとつひとつの作用は本当にわずかなものなのですが、それらが連鎖的に新たな作用を引き起こしていくと、やがて大きな結果の違いとなって現れてくることになります。
熱帯魚が本当に住みやすい環境作りのためには目に見えないものについてもしっかりと配慮しておくことが肝心です。ひとつの要素だけが多すぎたり少なすぎたりしないよう、特に濾過バクテリアが少ない間は、熱帯魚や水草の量を加減し、濾過バクテリアが増えていく頃合いをみながら、徐々に熱帯魚や水草を追加していくようにすれば、水槽の中で正常な自然のサイクルが加速していきます。